セミナー詳細
MarkVisionによる移動ロボットマニピュレータの開発
TechShare株式会社
技術部
部長 大坪 基秀
ロボットアームによる自動化の流れは、組み立て工場はもとより、今や実験作業の自動化(Laboratory Automation;LA)にまで及んでいる。研究施設等の日常的に実施されるバイオ実験や化学実験は、同じ作業を正確に繰り返す、単調な作業だが長時間に及びものであるにも関わらず、長らく研究者自らのてっで実施するものとされていた。しかしながら、小型ロボットアームの出現によって、「この実験作業をロボットアームで自動化できないか?」と相談されることが度々あり、弊社では、3年以上前からLAの必要性を認識して開発を進めてきた。
LAは、試薬の投入や攪拌といった単純作業(工程)の連続から成るが、前の工程と次の工程との設置場所が離れていてサンプルの入った容器を架台に並べて搬送する必要があったり、途中の工程で恒温器などの「設備から出し入れすることが必要な場合もある。この作業を自動化するため、弊社では、Agilex社の移動ロボットと、DOBOT社のロボットアームを組み合わせた「移動ロボットマニュピュレータ」を開発した。
工程間搬送するサンプルを正確にピックアップし移動先で正確にプレースする「ためには、毎回、サンプルや架台、棚な動の位置をmm精度の高精度で検出する必要がある。弊社では、そのために高精度な位置検出が可能なビジョンシステム「MarkVision」を独自に開発し、移動ロボットマニュピュレータに組み込んだ。
本講演では、MarkVisionの概要を紹介するとともに、LAの工程間搬送以外でmm精度が要求される適用事例についても紹介する。MarkVisionを組み合わせたmm精度のマニュピュレータは、今後も応用hの広がる可能性を持つものと考えている。