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セミナー詳細

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DOBOT User Conference 2025
12月17日 13:20~13:40

ロボティクスによるショウジョウバエを用いた研究の自動化推進(英語講演)

東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻 合田研究室

貝沼/ジョシュア・ダリジョノ

モデル生物は、生物学の理解や新たな仮説の検証に不可欠ですが、それぞれに固有の利点と課題があります。
マウスや細胞培養などの従来のモデルは有用である一方で、費用、倫理的問題、人類生物学との関連性といった面で課題を抱えています。
一般的なショウジョウバエ(キイロショウジョウバエ)は、効率的で倫理的な代替手段となります。
扱いやすく、繁殖が早く、ヒトの疾患関連遺伝子の約75%を共有しているため、生物学・遺伝学・薬理学的研究など幅広い分野で強力なモデル生物となっています。
しかしながら、これらの利点にもかかわらず、ショウジョウバエを用いた研究のワークフローの多くは依然として手作業に大きく依存しており、これが処理能力と再現性を制限しています。
この問題に対処するため、当研究室ではDobot社のロボットアームを組み込んだ自動化システムを開発しています。このシステムは、実験プロセスの効率化、手作業の最小化、そして規模の拡大と安定した運用を可能にすることを目指しています。
ショウジョウバエを用いた研究にロボティクスによる自動化を導入することで、より迅速かつ高精度で、高スループットな生物学研究へと前進しています。